【総合評価】カワサキ W650の魅力の数々|10年乗る筆者が語る詳細レビュー

僕が10年にわたって、ともに蜜月を過ごしているバイクがカワサキ W650です。その魅力はオートバイ然とした佇まいに加えて、街乗りから山道、ダートまでを過不足なく走破できる汎用性の高さ。この2点に集約されると言ってもいいでしょう。

誰もが“オートバイ”のカタチと認識できる昔ながらのレイアウトを踏襲したルックスは、トレンドに左右されがちなバイクデザインの中に身を置きながら、発表から15年以上経ち、後継のW800が登場した今も、まったく古臭さを感じさせません。

国内唯一のベベルギアを搭載したエンジンのフォルム、そして後方へ流れるキャブトンマフラーの動線は美しく、眺めているだけでもウットリしてしまう造形美の持ち主です。さらに走り出せば、歯切れの良いエキゾーストサウンドを奏でながらグイグイと大地を駆ける力強さに、心地良さを感じずにはいられません!

■購入するにあたって

以前はヤマハ SR400を所有していましたが当時、有料道路を介した片道50㎞の通勤には荷が重すぎ、ヘビーユースに各パーツも疲労困憊。より快適で頑丈、そして同じようにアナログな匂いのする大型バイクを購入したい、と辿り着いたのがW650でした。

■購入費に関して

自分のバイク歴の中で、初めて新車で手に入れた1台。カワサキのディーラーで2005年モデルを翌年に購入したので10万ほどの値引きがあり、諸経費とローンの手数料込みで、トータル約80万円の購入費となりました。

残念ながらW650はすでに絶版となっており、後継モデルのW800も今年で生産終了。W650を手に入れるには、中古車市場でコンディションの良い個体を見つけることが最重要課題です。今現在は40~60万円台で購入価格の相場は推移しているようですね。

■維持はしやすい?

維持費は、これがほぼ日々のガソリン代と消耗パーツの交換、車検費用のみという気軽さです。燃費もかなり良く、ノンビリ走ればリッター30㎞をマークすることも。また純正タイヤのダンロップTT100は1本の単価がラジアルよりも安価なのは嬉しいですね。

難点はメンテナンス性の悪さでしょうか。プラグ交換時はタンクを降ろす必要があり、バッテリー交換も各種コードのコネクタを外しながらでないとアクセスできないのは面倒。とはいえ頻繁に行う作業ではないので、時間のある時にやれば問題ないレベルです。

■足つき&取り回し

身長176cmの僕がスニーカーを履いて跨ると、両足の裏がベタ付きで膝が若干曲がる程度。実際のライディングにはワークブーツを履くので、足つきはもう少し余裕ができます。足つきの悪い方は、社外のショートサスとローシートを併用して対処しているようですね。

跨ったままの取り回しはステップがふくらはぎに当たる位置にあり、脚を動かすたびに当たるのが少々煩わしいですが、ステップ・スプリングのテンションは柔らかく、スネに当たって痛い思いをすることは少ないです。

押し歩きはオプションのグラブレール(ストックはタンデムグリップを標準装備)を取り付けているため、非常に取り回しやすいです。ただし、ステップに装備されているバンクセンサーはロールアップしたジーンズの裾に引っかかることがあるので、要注意!

■乗りやすさ&操作

高速道では圧倒的な速さこそ望めませんが追い越しもスムーズに加速し、交通の流れに後れを取ることはありません。また道幅の狭い林道では旋回性能の高さとコントロールしやすい低速ギアとが相まって、まるで手足のようにリズミカルに操れるのが小気味良いです。

混雑する都心部の一般道から高速道路、そして少々ガレたダートまで、1台でこなせてしまうので、今まで長距離ツーリングから林道巡りまで、思う存分遊んできました。まさにシーンを限定しない“自由度の高さ”が乗りやすさの根底にあるんだと思います。

日本の道を楽しく走るのにちょうど良い排気量と車格。そしてバイク本体が前へ出ず、ライダーを主役にしてくれる奥ゆかしくも普遍的なデザイン。これらすべてをバランスよく兼備したW650は、ニッポンのバイクと呼ぶにふさわしい一台だと思います!

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