HONDA CBR954RRは、ホンダが2002年から2003年まで製造していたスポーツバイクです。このモデルには国内仕様と輸出仕様があり、国内仕様が91馬力、輸出仕様が151馬力となっています。
このモデルから国内仕様が登場し、人気となったSSの先駆け的なバイクです。3灯式ライトとエッジの効いたデザインが特徴的で、後続車種であるCBR1000RRへと引き継がれていきます。
購入前の第一印象と実際に乗った後の感想:
レーサーレプリカ然としたスタイルで、乗る前からワクワクするシャープなデザインです。ところが乗ってみると、どっしり安定感のある挙動に驚きます。
輸出仕様ではもちろん爆発的なパワーを体感することが出来ますが、がっしりしたアルミフレームの剛性感が強く安心してライディング出来ます。
エンジンは高回転型のハイパワーエンジンですが、低速域でのトルクも十分で信号からの発進に悩まされることもありません。
また徹底的なマスの集中化と乾燥重量170kgという軽量化の恩恵によりクイックかつコントローラブルなバイクと言えます。
そのおかげでライダーはライディングに集中でき、峠道では安全に、サーキットでは思い切って攻めていけるバイクです。
車高・足つき:
足つきは非常に良いです。シート高は820mmですがシート前方が絞りこまれているため、170cmもあると両足がしっかりと接地出来ます。
タンクがやや張り出しているためそれなりの前傾姿勢を強いられますが、女性であっても扱いやすいリッターバイクであると言えるのではないでしょうか。
コスパ:
個人的には、とてもコスパの良いバイクだと思います。非常に手の込んだ作りであり、作りこまれたフレームやスイングアーム、倒立フロントフォークと車体装備も抜かりありません。
中古車価格も落ち着いてきており、軽量ハイパワーなリッターSSがほしい方にとっては狙い目なバイクではないでしょうか。
維持のしやすさ・メンテのしやすさ:
とりたてて持病と言われるものもないため、維持をしていく上で1番の出費はタイヤ代であるかもしれません。
SSの特性を存分に活かすにはハイグリップタイヤが欠かせませんが、消耗が激しいため2,000kmでの交換になります。
前後の交換で6万円程かかるのはけして安い出費とは言えません。しかしこのバイクを安全安心してライディングするには必要経費と割り切ったほうが良さそうです。
タイヤ代以外には2年ごとの車検代が5~6万円ほどかかりますが、それを除けばそれほど手のかかるバイクではありません。
取り回し:
見た目よりもずっと取り回しやすいです。乾燥重量が170kgと600ccのSSと変わらない車重で、比較的アップライトなセパレートハンドルのおかげで取り回しに苦労することは少ないのではないでしょうか。
個人的には大型免許の教習車であるCB750よりも取り回しやすいと思います。ただしハンドルのキレ角は少ないのでその点だけはご注意ください。
最後に一言アドバイス:
現在中古車市場も落ち着いており、コスパ重視でSSに乗りたいという方にぴったりです。
現代的な高性能スポーツバイクとして非常に優秀ですが、最新のSSのようにラフな操作をも許容する電子制御満載のバイクではなく、基本的なバイクの操作はライダーに委ねられています。
バイク任せで走りたいのではなく、バイクを操りたいとおもうライダーにとってはとても楽しいバイクです。
(画像出典:Honda)
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