【総合評価】ヤマハ FZ400Rのインプレ|オーナーの生の声とは

今回は私がヤマハ FZ400Rに乗っていた時の経験を詳しくインプレしていきたいと思います。FZ400に興味がある方は参考にしてください。

購入背景

私は高校生の時にアルバイトをし、貯めたお金で免許を取り、ヤマハのFZ400Rを買いました。生まれて初めてのバイクがいきなりの400ccだったのです。

当時はCBX400Fから始まるオートバイブームのはしりの時期でした。各メーカーから魅力的なバイクがたくさん作られ、やがて空前のバイクレースの時代が到来します。TTF3と呼ばれるレースカテゴリーにたくさんの若い人が参戦し、峠に街道バイクレーサーが溢れました。バイクメーカー間のニューモデルラッシュがさらに増え、YAMAHAもこのレースカテゴリに勝つバイク作りを、という背景があり、このFZ400Rが発売されたのです。

このバイクは85年式で、6年ほど乗りました。主に通学と峠、バイトまでの行き道、ツーリングと多岐にわたり楽しいだバイクでとても印象深いです。

外観・装備

YAMAHA初の中型クラスのハーフカウルモデルで、スチール製とはいえBOX型のフレームに400ccで4気筒、59ps、乾燥重量165kg、レースカウルモデルと今と比較してもトップクラスの内容を誇るバイクでした。ふれ込みとして最高速度200km/hとあり、いくじなしの私はそこまで出したことはないですが後輩がきっちり回し(おいっ!)、メーター読みでおそらく200km/hが出たらしいです。

今となっては細いバイアスタイヤですが操縦性はしっとり落ち着きのあるものでフロント16、リア18インチのタイヤは165kgの乾燥重量もありとてもおもしろい、くせの無い若干アンダーなコーナー特性を持っていました。アルミのセパハンが付いており、ハンドル切れ角はせまいものでした。

ですので下手な私は何度かUターンしようとして転かせてしまったものです。ブレーキは2ポット両押しのキャリパーを持つもので軽さもあり、制動力はかなりのものでした。直線は速く、コーナーも面白いいバイクです。レーサーライクな見かけ通りの性能を持ち、トルクもそこそこあったので、見た目以上の性能にとても扱いきれる性能ではありませんでした。(今でも扱えない?)

初めてのバイクであり、高校生としては52万円で走行距離1200kmのバイクは大変な買い物でしたがまったく親に頼ることなく購入したのは勉強になりました。なにしろかっこいいので大変満足していました。

1リッターで17kmほど走りましたし、レギュラーガソリンで十分だったのでガソリン代は微々たるものでした。オイルも3000kmごとの交換していましたがオイル交換でオイルを2リットルほど必要で、オイルフィルターも合わせて3500円くらいで済んでいたと思います。

ポジション

身長168センチの私ですがシートが絞り込んであり、775mmのシート高は足つきもよく、両足ともべったりと路面につけることができました。

軽い前屈ポジションは高校生の体力ある私にはキツイというより、レーサー的でとてもしびれていました。軽くハンドル切れ角がすくないものの、取り回ししやすく元気よく走るこのころのバイクにはもっともお似合いのポジションだったと思います。

乗り味

400ccで59psを誇るこのバイクは低速がすこし薄めでその分発進などは今のバイクと比べて注意が必要だったかもしれません。ですがこのバイクの魅力はしっとりと落ち着いたハンドリングがもたらす高い次元でのコーナリング性能とまわせば速い、高性能エンジンです。フレームの強度が半端なく、これの後期バイクにFZR400がありますが、このバイクにFZ400Rのフレームを合わせた方がレースでは有効ではないか?とも言われていました。

サスはしっかりと踏ん張るMONOクロスサスを使用し、普通に走る分にはしっとり。でもコーナーでは踏ん張りのきく、いいサスを採用していました。今でもこのバイクのコーナースピードは一級品ではないかと思っています。けっしてライダーにアクセルを開けることを要求するわけでなく、あくまで従順なエンジン特性を持っていました。

注意点

経験上、どのバイクにも不快な振動が出る回転数があるようです。このバイクにも例にもれず、3500rpmあたりにありました。ビビビとハンドルに振動が伝わり、私はそれが当たり前だと思っていて、気にしないようにしておりました。

それよりこのバイクは雨に弱い。電装系がとにかく弱く、雨が続く日に乗るとプラグ周りに雨水がたまるようでプラグがリークしやすくなります。信号待ちでアクセルをあまりあけてない時にストン、エンジンが落ちることがあるので信号待ちでも少しアクセルを開けないといけない。。。これは雨の日は疲れます。

あと、とにかく転倒してしまうと車体のいろいろなところが壊れやすい。車体設計そのものがそうなのかもしれません。

総括

FZ400はとてもいいバイクです。スタイルも今見ても新鮮でコンパクトにまとまり、かっこいいです。現在の400ccはCBRのようにレーサー的なスタイルを持っていても見かけだけで、中身の薄いバイクが多いです。

80-90年代の熱いバイクの一台であるこのバイクには当時のメーカーの熱い思いがこれでもかと詰まっています。400でレーサーレプリカや、とにかく速いバイクが欲しい人にはいいかもしれません。ただ、パーツがもはや無いに等しいバイクですのでヤフオクなどで主要なパーツを見かけたら取りあえず入手するのがいいでしょう。

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