ヤマハのFZ400Rはなにしろレーサーレプリカブームの真っただ中80年代のどまん中にデビューしたバイクなので、峠などでかなり走りこまれてエンジンを回した車両が多いかと思います。高出力のバイクとはいえ、やはりそのような走りを続けたバイクのエンジンは元気がなくなっている可能性も高いので可能な限り試乗をお願いしてみる方がいいかと思います。
だいたい誠実なバイク屋が整備した車両なら現存しているバイクに関して言えば、それなりに乗れる車両だと思いますが。
車両をチェックする際には、エンジンのヘッド周りのオイル漏れやハンドルのがたつき(フロントのベアリングが限界を迎えているものは避けた方が賢明)、パーツの欠品を考え、カウルなどが少しでもいいものを選びましょう。シートに関してもう新しいものはないので綺麗なシートを確認するのもいいでしょう。今はシートも手作りで作ってもらえる時代なので使用しているシートに不具合があるなら修理するのも手ではありますが。
カウルも欠品品です。このFZ400Rは旧式と次期型でカウルの塗装(デカール?)が違うのでそれも注意しておきましょう。また、カウルフレームが曲がりやすく、一度でも転倒すると形状が変化し、なかなか大変です。もしもの際はこのややこしいカウルフレームのことも頭に入れておきましょう。
エンジンが古くなってくると真っ先にアイドリングの落ち着きがなくなる性格があるようです。ですのでアイドリングの調子は必ず確認しましょう。調整して治るようなら問題ないですが、そうでないバイクは検討から外したいところです。
ノーマルのミラーも角形で特徴のあるパーツです。これも入手が大変そうです。
方向指示器に関してはおそらくたくさんパーツがあるかと思います。この方向指示器は歴代のFZRシリーズ、250から1000まで幅広い排気量、そして年式に採用されたものですのでさほど苦労することなく探すことはできると思います。
とても性能のバランスのいいバイクです。程度のいい車両ならばあきらかに既存の新型バイクを上回るでしょう。なにしろこのバイクはレース参戦というバックボーンのもとで開発されたモデルなのですから、今走っている戦う場所のない400ccクラスのどのバイクにも負けない戦闘力を持っているのです。そのリスクを背負う覚悟があるのでしたら必ず楽しめるバイクだと思います。
よく選んでなるべくいいFZ400Rをご購入ください。
コメントを残す