エリミネーターとは、英語で「排除する」と言う意味です。獰猛でいかつい雰囲気で、「どけろ、どけろ」と怒鳴りながらストリートを我が物顔で闊歩するようなイメージでしょうか。まるでジャイアンみたいですね。
カワサキにおいて、エリミネーターほど愛された車名はありません。1985年に900ccと750ccが発売されたのを皮切りに、1000cc、600cc、400cc、250cc、125ccなど、時代やバリエーション、パワーユニットを変更しながら、エリミネーターの車名は生き続けています。
エリミネーターのエンジン
エリミネーター750は、GPZ750Rと共通の水冷4サイクルDOHC4気筒エンジンを搭載していますが、味付けは少々変更されています。
ボア・ストロークは70.0×48.6㎜と同じですが、最大トルクはGPZの6.5kg‐m/7.000rpmに対して、エリミネーターは、6.7kg‐m/7.000rpmと、少々異なっています。
これはGPZ750Rが高回転によるマックス・スピードを重視したのに対し、エリミネーター750は、当時アメリカなどで流行していたドラッグレースを意識しているからです。
ドラッグレースは、直線コース上で停止状態から発進し、ゴールまでの時間を競うレースです。勝つためには、“瞬発力”がポイントになります。そのためエリミネーター750は中低速を重視したチューニングが加えられているのです。
実際のところ、「エリミネーターがドラッグレースで大活躍していた」言うとわけではなく、あくまで”イメージ”なようです。
街乗り、高速時、長距離走行時の燃費
タンク容量11ℓの小さなタンク、定地燃費33㎞/ℓ(60㎞/h)と言いながらも、実際は街中でリッター10㎞程度、ツーリングでも12~13㎞で、その使い勝手の悪さから、「街から出られないバイク」と陰口を叩かれるほど。
ツーリングでは、走行距離100㎞ごとに給油しなければなりません。中には振り分け式のバックに5ℓ程度のガソリン携行缶を積んだり、タンクをZRXのものに交換する人もいたようです。
燃費向上で工夫したこと、工夫できることなど
車体は重いし、パワーがあるので燃費が悪い。しかもタンク容量が少ない。これはエリミネーター750/900オーナーの永遠の悩みです。
即効性のある対策はありませんが、下記の基本を守れば、少しはマシなのではないでしょうか。
・ブレーキパットの残量をチェックする
・タイヤの空気圧を適性に保つ
・ホイールベアリングのガタがないことをチェックする
・シャフトオイルの量と劣化をチェックする
・エアクリーナの詰まりがないように整備する
・プラグが正常に焼けていることをチェックする。
もちろん急加速や、スピードの出し過ぎは禁物です。これだけやれば500mlくらいは違うかも知れませんが、焼け石に水ですね。エリミネーター750にあまり燃費を期待しない方がよいでしょう。
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