私がホンダ CB00T(通称ホークⅡ)に乗っていたのは、もうかれこれ30年以上前になります。
が、根っからのバイク好きですから、どんなバイクだったかはよく覚えています。その総合評価を書いてみましょう。
当時の二輪免許制度は、120ccまでの小型二輪、400ccまでの中型二輪、そして排気量無制限の大型二輪に分かれていました。
大型の免許取得は非常に難しいため、400ccから250ccの中型クラスが最も人気がありました。そしてHONDA車の人気の中核を担っていたのがCB400Tでした。
超ショートストロークエンジンと360度クランク
CB400Tの最大の特徴は、超ショートストロークを採用したエンジンで、そのために2気筒ながら高回転まで一気に吹け上がるのが特徴でした。
左右ピストンが同時に爆発する360度クランクでありながら、このフィーリングは画期的でした。また、振動を打ち消すためにのバランサーも内蔵していたため、4気筒のようにスムーズだったものです。
さらには、吸気2バルブ、排気1バルブという3バルブ機構も独特で、短いマフラーから「バブバブ」と独特の排気音を奏でながら疾走する様子は、当時の若者の心をわしづかみにしました。
ライバルに先んじた性能
そんなCB400Tは、400cc中最大の40馬力を発生し、タンクも初期型の「やかん」と呼ばれたタンクからスタイルを一変して角張ったものとして、さらに人気が出ました。
まだどのメーカーからも4気筒マシンは出ていなかったため、当時400ccでは最も売れたバイクだったと思います。
オールマイティな魅力
CB400Tはとても乗りやすいバイクで、事実、当時の中型免許の教習車は、ほとんどがこれでした。
高いアップハンドルと、上体が起きることで得られる良好な前方視界、170センチあれば両足のかかとがつくシート高、低速から高速まで粘りあるエンジンと、まさに優等生バイクだったと言えます。
ツーリングに出てもそれは同じで、リアキャリアをつければかなりの荷物が積め、高速から峠までをスムーズに走ることができました。車重は181キロですから、取り回しも容易です。またハンドル幅が広いので、押さえがききます。
ただし弱点は、バンク角が浅いことで、駐車場で8の字を描いて走る程度で、いとも簡単にステップが接地してしまいます。
また、フロントはシングルディスクですから、現代のバイクに比べたら、とても効きません。雨の日はさらに効かなくなります。
それでもなお、CB400Tは現在も人気があります。改造されている場合が多いようですが、できればノーマルのアップハンドルで、それこそどんな道でもストレスなく、大らかに、それでいて時に鷹(ホーク)のような鋭い走りもできる、それがCB400Tの魅力だと思います。
こんにちは
懐かしいホークの記事をありがとうございます。
私も昭和56年ごろホークⅡに4年ほど乗っていました。北海道在住だったので道内中を走り回りました。懐かしいですね。当時は車との二本立てで車検費用が掛かりすぎて、途中からVT250に乗り換えた経緯がありました。ホークⅡは低速トルクも豊かで高回転まで回すともりもりパワーを出すバイクでしたね。短い付き合いではありましたが若い時の印象に残る素敵なバイクでした。
私も63歳になりもうバイクは厳しいかなという年になりました。楽しい瞬間でした。