私が所有しているホンダ CB750Fは、当時の大型クラスにスポーティーなスタイルと操作性をもたらしたという点で、画期的な大型バイクだったと言えるでしょう。
1970年代後半の大型二輪免許制度は非常に難しく、ナナハンはせいぜい月に200台程度の販売量だったのにCB750Fは2,000台もの売り上げを記録したのです。
今回はそんなCB750Fのユーザーインプレということで、乗り味に関してインプレしてみたいと思います。
前傾姿勢からくる乗り味
CB750Fには、年代順にFZ、FA、FB、FCとありますが、FBまではフロントタイヤが19インチです。したがって、17インチが主流の現代バイクから比べると、「立ちが強い」、すなわち曲がりにくい印象を受けるでしょう。
そして最大の特徴は前傾姿勢であることで、しっかりニーグリップをしないと、300kmも走ると手首が痛くなってきます。
ただしこれは走行条件にもより、高速道路をメインとしたツーリングであれば、風圧が前傾姿勢の負担を和らげてくれます。高速ツーリングには向いていると言えるでしょう。
スピードの出しすぎに注意
また、振動もあまりなく、排気音も静かですから、あまりスピードが出ているという感覚はありません。一般道でも、スピードメーターを見て、出過ぎていることに驚くということがあります。
なお最高速はメーター読み180km/h程度であり、200km/hの壁はやはり高いものです。
街乗りでも、ナナハンらしいトルクがありますから、あまり走行は苦ではありません。
タンデム走行の乗り心地は?
CB750Fは車重がありますから、タンデムしても走行性能にあまり変化はないでしょう。
250ccや400ccクラスだと、タンデムすると前輪荷重が軽くなって走行が不安定になりますが、ナナハンではそういうことはありません。
私は何度かタンデム走行をしたことがありますが、走行性にはほとんど変化がありませんでした。
ただ、タンデムライダーも前傾姿勢を取らないとなりませんから、同時代のナナハンクラスでは、上体が立っているGSX750EやZ750FXのほうがタンデムには向いていると言えるでしょう。
今でも通用する性能!
CB750Fの何よりの美点は、美しいスタイルと俊敏なエンジンレスポンスです。が、走行性能も現代のバイクにはひけを取らないと言っていいでしょう。
ただタイヤが細いですから、峠などではリーンウィズの自然なスタイルで、人車一体となって回るのがいいと思います。そうすれば、コーナーをスムーズに回ることができるはずです。
CB750Fは、スタイルも走行性能も、決して色褪せない一台なのです。
(画像出典:バイクブロス)
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