まだ試験場でしか大型免許が取得できなかった1980年代、人気の主流は400ccクラスでした。
各社がレーサーレプリカ一辺倒な中、カワサキは重厚なGPZ400Rをリリース。ロー&ワイドなグラマ砂ボディは異彩を放ち、独自の人気を誇っていました。
特にⅢ型に採用された黒/金のカラーリングは、一時低迷していた売り上げを回復させ、後継機種のGPX400Rと併売され続けるほど、高い人気を誇りました。
ここでは1985年、1986年の2年に渡って年間ベストセラーとなり、私自身も14年間お世話になったカワサキ GPZ400Rの魅力に迫ります。
購入費や維持費に関して
1985年発売のGPZ400Rは、マイナーチェンジを繰り返しながら、1989年までの4年間の長きに渡って発売されていました。
新車価格はⅠ型が62,9 万円、Ⅱ型が63,9万円、Ⅲ型が64,4万円、最終のⅣ型が64,9万円となっています。
Ⅰ型からⅢ型までカラーリングが異なるだけで基本性能は同じですが、Ⅳ型にはエンジンや足回りにGPX400Rのパーツが移植され、走りの実力を大きく向上させています。
私は1994年にⅢ型を車検込み29万円で購入しました。当時の相場としては悪くなく、オーナーが大事に扱っていたことから、程度のいい綺麗なバイクを入手することができました。
維持はしやすい?
400ccクラス以上の維持費は、車検にかかる費用がネックになります。ショップに任せると10万円近くかかるので、最初は代行車検を使いました。
代行車検とは、自分に代わってユーザー車検を通してくれるサービスで、料金は5万円程度だったと記憶しています。
2回目からは自分でユーザー車検を通しています。重量税や自賠責保険など以外は、数百円の書類だけでOK。現在では書類や検査項目も少なくなり、とても簡単になりました。
乗りやすさは?
乾燥重量176kgの巨漢は見た目通り重く、ハンドルの切れ角が少ないため、取回しには苦労します。
ただし一度走り出してしまえば、重量感は安定感に変わり、徹底したエアロフォルムのおかげでスムーズなライディングが約束されます。
シートも程よい硬さで疲れ知らず。オールラウンドに使えるバイクだと思います。
足つきに不安な方へ
シート高は770㎜で、168㎝mの人なら片足がべったり付くレベルです。
車重さがあるので、小柄な人は立ちゴケが心配ですし、重いので起こすのも大変そう。そのような理由からか、男臭い風貌が災いしているのか定かではありませんが、あまり女性ライダーが乗っているのを見たことがありません。
どうしてもGPZ400R系に乗りたいのであれば、カウルが取り除かれた6kg軽いFX400Rをお勧めします。
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