走行中の時間とはバイクに跨っている内の大半を占めるものです。そこで重要になるホンダGL1500SEの乗り心地や乗り味について解説していきます。
大陸横断ツアラーとして設計されているGL1500SEは走行風への対策だけではなく、走行中の雨もほとんど濡れることもありません。基本走行中は大変疲れにくいです。
■GL1500SEの乗り心地について
とにかく長時間乗っていても疲れないというのがGL1500SEの結論です。座り心地の良いソファーのようなシートはタンデムシートのみではなく、運転するライダーの席も柔らかくてお尻から来る振動をほとんど感じることがありません。
足付の良い低いシートはバイクが停止する時に足を着地する回数が多くてもストレスに感じず、近くにあるハンドルにより、上半身は垂直に近い姿勢でまるで乗用車を運転しているような感覚です。
■街乗りについて
GL1500SEは街乗りには適していません。もし駐車場に停められる状況であれば大容量の荷物を収容できるGL1500SEは買い物でも使えますが、街の有料パーキングは二輪車の利用は禁止しているところが多く、バイクの駐車場所に困ります。
■遠乗りについて
GL1500SEを遠乗りで使用することが私は多かったのですが、とにかく利便性は最高で、さすが大陸横断ツアラーといわれるだけあって、1日で400km走行した時にも疲れをほとんど感じませんでした。
時速50km〜80kmの間の走行であれば右ハンドルに付いているオートクルーズコントロールを使えば、自分でスロットルを回さなくてもバイクは走りますし、ブレーキをかけたりクラッチを握るなどのライダーによる操作が必要な状況と判断すると、オートクルーズコントロールは自動でOFFになります。荷物やヘルメットをリヤケースから出し入れする作業も楽で、休憩時の出発準備も効率良く行えます。
遠乗りだと帰りが暗くなってしまった時に一人で走る時には心細さを感じる道もありますが、ラジオを聞きながら走ることで、道路状況を把握でき休憩のタイミングを判断しやすいです。疲れが少ないというのはこういう装備による理由でもあるのかもしれません。
■高速・坂道走行について
高速走行時にはバイクの疲れの大きな要因である振動、風対策が重要ですが、振動、風からの対策は無敵と言っても良いのがGL1500SEです。もし走行風を感じたければスクリーンに装着されている通風口を開けると見事に顔の部分に風が当たる仕組みになっています。
上り坂での走行は低シフトであれば全く問題ありまえんが、シフトダウンを忘れて上り坂に差し掛かると、途中でギヤダウンをした後の加速は弱い感じがします。元々自動車と同じ低回転エンジンのため、仕方ありませんが上り坂に差し掛かる前には予めシフトダウンをしておきましょう。
下り坂ではシフトダウンによるエンジンブレーキが6気筒大排気量エンジンによって頼れる安定した抵抗を感じられます。但し、下り坂の途中でシフトダウンをしてエンジンブレーキをかけようとすると、タイヤがロックすることがあります。
他のバイクと比べるとシフトレベルが1段少ないため、各シフトの差が大きいのかもしれません。元々峠を攻めるバイクではないため、下り坂に差し掛かる前にシフトダウンをしてゆっくり走るようにしましょう。
■タンデムについて
GL1500SEは簡単に言うとタンデムでは寝てしまう程快適です。タンデムシートのクッションは背もたれがあり、肘を置くことも出来るため、実際にタンデムで乗せた友人が居眠りをしてしまったことがありました。
タンデムをする場合は、他のバイクでは手でバーを掴まなければなりませんが、GL1500SEではただ座っていればいいです。運転する側としても後ろに乗っている人が飛ばされる心配をせずに運転に集中することができます。
高い防風性と静かなエンジン音のため、ジェットヘルメット利用であれば、走りながら会話をすることもできました。
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