北海道、特に現在僕が住む道東地方は、一度でもツーリングで来たことのある方ならだれでも知っている通り、日本一夏が短いエリアです。道外からの人の中には、一般的な夏用の装備しか持たずに来てしまったがために、震えながら急いで通過したという話もよく聞きます。
特に太平洋沿いの町では真夏に30度を超えることは珍しく、避暑というには少し肌寒さすら感じてしまうほどで、僕自身も今までは地元に帰省する度に風邪をひいてしまっていたほどです。
ここのところ面白くない事が続いていたので、気晴らしも兼ねてプチソロツーリングに行ってきました。
・車種名 カワサキ ER-6n
・出発地 国道38号線 白糠町
・ルートは白糠町から丹頂釧路空港をかすめ、鶴居村、弟子屈町、標茶町、塘路湖を横目に見ながら釧路市に入り、白糠町に戻る湿原一周のルート
走行距離は約200km、ほとんど止まらずに走って走行時間は3時間程度の道のりです。
出発する前は天気も良く暖かでしたが、やはりそこは道東地方シングルの革ジャンと、ジーンズの上に履いた革チャップスで完全防備の状態でスタートです。
釧路空港を過ぎ、鶴居村に入る頃までは快適だったのですが、そこを過ぎるとどんどん雲行きが怪しくなっていき、風も強くなってきました。弟子屈町に入る頃には今にも降り出しそうな雰囲気でしたが、カッパもあるし大丈夫と思い、とりあえずそのまま走り続けることにしました。
摩周駅で一度バイクを停め、雨は降っていないけれども、このままでは寒さに耐えられないと思った僕は防寒着代わりに革ジャンの中にカッパでも着ようとバッグを開けたのですが、その時一瞬目が点になりました。
「入っていない……。」
どうやらそっくりそのまま家に忘れてきてしまったらしく、バッグの中は空でしたw
仕方がないので頑張ってコンビニまで走り、ホットコーヒーで体を温めながら走ると、標茶町に入る頃にはポカポカと気持ち良い天気になってきており、ホッと一安心。
どこまで行こうと決めて走り出したわけではなかったので、途中何度か出てきたことを後悔もしましたが、湿原の中にぽっかりと口を開け、日の光を反射する湖達を眺めながら走る頃には、少し沈んでいた気持ちもすっきりと晴れ渡っていました。
そこから先は釧路市街の比較的すいている道を選んで走って帰ったのですが、やはり太平洋沿いの道路は風こそ弱いものの、湿り気のある空気が冷たくまとわりつくような感じで、まだまだ夏は来ないのだなと実感しました。
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