【総合評価】ホンダ XL50Sの魅力|維持費や乗りやすさの本音とは

ホンダのイメージカラーである真紅を身に纏い、1980年にXL50Sがデビューしました。すでにホンダのダートバイクの代表とも言えるXL 650ccやXL 250ccがリリースされていたため、XL50Sは弟的な位置づけが与えられていました。同時にエンジンをボアアップしたXL80S、エンジンを共有するホンダ・ラクーンも発売され、まるで三つ子のように産声を上げたのです。

■購入費や維持費に関して

19歳で中免(現在の自動二輪普通免許)を取得して、すぐに買ったバイクです。本来250ccクラスが欲しかったのですが、免許取得費用で散在してしまったので、それまでの繋ぎとして選びました。

最初は「冬でも乗れる」と言う理由で、スーパーカブを買うつもりでしたが、ショップの店長に「それならこっちの方がいいんじゃない?」と勧められたのが7年落ちのXL50S。費用は自賠責保険など込みで4万円(新車価格139,000円)でした。

■維持はしやすい?

原付なので維持費はまったく気になりません。スーパーカブの流れを汲むエンジンは、カタログ表示75(50km/h定地テスト値)、実際でも平均リッター50㎞以上の低燃費! タンク容量は4.5ℓながら、驚異のノン給油ランを実現します。自転車しか知らなかった私には、まさに魔法のアイテムで、10月に購入したにもかかわらず、毎日のように走りまわり、1か月の走行距離は1,000㎞をオーバー! 行動範囲が広がりました。

■乗りやすさは?

小柄で取り回しがよい車体は、街乗りに便利。シートが厚くすわり心地もよし。キャリアも付いているので、ツーリングにも最適です。原付一種なので公道での最高時速30㎞ですが、アクセルをひねれば60㎞以上は軽く出ます。

小さくてもダートバイクらしく、もっとも楽しいフィールドは、フラットダートや河原です。ドロドロのマディやガレ場などでは苦戦を強いられますが、粘りのあるエンジンと抜群な足つきで、場所を選ばずに走ることができます。

■足つきに不安な方へ

全長1.760×全幅0.755×全高0.970 (m)とすべてがミニサイズ。小柄な女性どころか、小学生でも足つきバッチリ。逆に身長170㎝以上の人は窮屈に感じると思います。

楽しい思い出の半面、何度キックしてもエンジンがかからなかったり、真冬にホイールが凍結していて熱湯を掛けなくては動かなかったりと、ハードな思い出も多いバイクです。エンジンの不調はプラグが原因、アイドリングが不安定なのは、回転数の問題など、今なら不調の原因を突き詰めて直すこともできますが、その頃はまだ無知だったため、いつも手を焼いていたバイクです。

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