バイク歴17年のバイク女子が送る、カワサキ ZZR250のレビューコラム。
今回はクオーター唯一のフルカウルバイク『ZZR250』のユーザーインプレと題して、実際に乗った経験からZZR250の乗り心地や乗り味について余すことなく紹介します^^
☆250だって走りっぷり上等! ZZR250の良い点・イマイチな点
ZZR250のエンジンはクラス上級の35馬力を誇り、力強いパフォーマンス性を備えています。
“スポーツツアラー” と評されるほどで、街乗りからツーリング、高速巡行や多少の悪路もパワフルに走り抜けられ、不安を感じずオールマイティに、250ccながらも余裕を持ったままライディングそのものを楽しめます。
見た目の重量感や圧倒感などの印象と排気量の小ささとは逆に、ワイド感たっぷりで難なく高速を出せる走りっぷりは逞しさと頼り甲斐がにじみます。夜間に自動車専用道路の長い直線で140㎞/h を記録した時は本当に爽快でした。
パラレル2気筒の為、振動が強いのは否めないところですが、慣れればさほど気にならなくなると思いますし、回転数を上げれば落ち着くので、巡行時には無感覚になれると思います。
エンジンから発せられるトコトコ音には好みが分かれるところで、“耕運機サウンド” と呼ばれる(揶揄される(悲))ので、イヤだという方はサイレンサーを他のものに取り換えるとよいでしょう。
個人的に、わたしは好きなタイプで、寒い日の暖気中や信号待ちでは 何となく癒しのようなものを感じていました。安心感のうちの一つですね。
一方で不満点として挙げるなら低速時のトルクの細さでしょうか。わたしには少し物足りなく、1・2速は発進時用としていました。 (ライディングテクニックの問題だったりするのかしら?)
また、シートの形はスリムで良いのですが、少し固めなので、長時間乗っているとお尻が痛くなってきます。個人差はあると思いますが、気になる方はアンコ抜きの上、低反発など機能性のあるスポンジなどの内容物に替えると良いでしょう。足つきに不安のある方は車高調整を兼ねて行うのもアリですね!
その他は 横風が吹いた時のヨロめきに悩まされることも挙げておきたいと思います。フルカウルの弱点の一つで、モロに影響を受けてしまいます。
他、Uターン時は重たく感じます。思い切って加速気味で入り、スピードと勢いをつけて車体を寝かすとスムーズに転回が出来ると思います。
☆さすがツアラー 楽ちんポジショニングとカウルの恩恵
ツアラーだけあって前傾は緩いと思います。他のタイプと比較すればネイキッドよりは前傾、レーサーレプリカよりはアップ傾向で殿様的なポジションと言えるでしょう(ちと大袈裟でした)。
なので、あきらかな疲労を感じるのは長時間の走行や緊張感のある高速での走行程度で、普段でしたら楽に乗っていられます。
特筆点の筆頭として言えるのは、走るほど・距離が伸びるほどライダーに優しいバイクだということで、ウインドプロテクション=防風効果がとても高く、高速巡行時はフロントカウル内に身を納めれば風圧を受けることがなく、不安感も緩和されます。
でもっ! 夜間走行後はフロントカウルやヘッドライトの掃除が大変です…(虫さんがいっぱい…)。逆を言えばZZR250が身代わってくれているという事ですね。丁寧に洗車して精悍なフロントマスクを取り戻してお礼します。
☆タンデムもおまかせ!
運転席と一体型のフラットなシートにリアカウルとつながった大きくて丈夫なグラブバーが装備されています。
わたしは これまでZZR250に男女問わず数人とタンデム走行しましたが、全ての方から一様に「安定感があった」「疲れなかった」など良い印象をもらえ、運転者としてはホッとできました。
しかしながら弱点もあります。低速時のトルクが弱いので信号待ちからの発進や渋滞中の道路ではフラつかないようにするため しっかりアクセルを回すようにしていました。じっくりと雑巾を絞るような感覚です。
発進時の難点をクリアし加速が付けば後者の体重分の重量が増すので、スピードを出しても安定感が感じられます。
*その他お気に入り
カウル内ポケットとリアカウルに装備された格納可能なフックです。100均で売られているネットなんかでバッグなどの荷物をパパッと短時間で固定出来ますし、キャリアバッグやバニティボックスなどの取付も難なく可能です。
一般的にフルカウルバイクは収納がない、とされていますが、こういった点から積載性の面としての収納性は他のタイプのバイクとも引けを取らないと思います。
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